アメリカの食卓-南部のお料理

南部料理の定番シュリンプ&グリッツ

南部料理の定番シュリンプ&グリッツ

アメリカの食卓は、私が20年前に渡米する前に想像していたよりも遥かに多様で、さまざまな食文化が融合しています。今回はその中でも南部料理のシュリンプ&グリッツ、コーンブレッド、そして季節を問わず楽しめるバナナプディングをご紹介したいと思います。

シュリンプ&グリッツ

シュリンプ&グリッツは南部料理の代表的な一品で、元々はアメリカ南東部の海沿いで漁師たちが朝食として食べていたシンプルな料理がルーツだそうです。グリッツは、ネイティブアメリカンが食していたトウモロコシ粉の粥が昇進(笑)して、そこに新鮮な海老やバターを加えることで、やがて特別な一品として広まっていきました。現在では高級レストランのメニューにも登場するなど、カジュアルな食事から洗練された料理へと進化を遂げています。

材料

  • チキンストック 2カップ
  • 牛乳 1/3カップ
  • バター(角切り)小さじ1
  • 塩 小さじ1/2
  • こしょう
  • グリッツ(Stoneground) 3/4カップ
  • チェダーチーズ 4/3カップ
  • パルメザンチーズ 1/3カップ
  • タバスコ 小さじ1/2
  • 厚切りベーコン(みじん切り)8枚
  • 大き目のエビ(むき身)1ポンド(約450グラム)
  • にんにく(みじん切り)3片
  • ケイジャンスパイス 小さじ1
  • レモン汁 小さじ2
  • タバスコ 小さじ1/2
  • 青ねぎ(みじん切り)4本
シュリンプ料理の材料

シュリンプ料理の材料

作り方

  1. チキンストックと牛乳を沸騰させ、グリッツ、塩と胡椒を加え、弱火にする。水分がなくなるまで約20~25分煮る。特に後半は頻繁に泡だて器で混ぜ合わせること。
  2. 大きめのフライパンでベーコンを中火でカリカリになるまで焼く。スプーンでペーパータオルに取り出し、小さじ4杯のドリップをとっておく。
  3. エビに小麦粉を軽くまぶす。
  4. エビ、ニンニク、調味料をドリップでエビがピンク色になるまで炒める。レモン汁を加える。
  5. グリッツを皿に盛り、エビをアレンジしてねぎを散らす。

コーンブレッド

焼きあがったコーンブレッド

焼きあがったコーンブレッド

コーンブレッドはアメリカ南部の食卓で欠かせない一品で、トウモロコシが主要な農作物だった時代に生まれました。その多様なレシピは各家庭で受け継がれ、甘いものやハラペーニョペッパー入りのスパイシーなものなど、地域ごとに特色があります。私自身はバターミルクを使ったこのレシピが特にお気に入りで、焼きたての香りが家中に広がる瞬間は特別です。

材料

  • イエローコーンミール 1カップ
  • All Purpose Flour(薄力粉)1カップ
  • ベーキングパウダー 小さじ1
  • ベーキングソーダ 小さじ1/2
  • 塩 小さじ1/8
  • 溶かして少し冷ました無塩バター 1/2カップ
  • 黒砂糖 1/3カップ
  • 蜂蜜 大さじ2
  • 常温の卵 大1個
  • バターミルク 1カップ(室温)
コーンブレッドの材料

コーンブレッドの材料

作り方

  1. オーブンを400度(華氏、摂氏では約200度)に予熱する。
  2. 9インチ(約22.5センチ)のスキレットか耐熱皿に刷毛で薄く油またはバターを塗り、小麦粉をまぶしてはたく。
  3. コーンミール、小麦粉、ベーキングパウダー、ベーキングソーダ、塩を大きなボウルに入れ、泡だて器でまぜ合わせる。
  4. 別の大きいボウルに溶かしバター、ブラウンシュガー、はちみつを入れ、完全になめらかになるまで混ぜる。卵を入れて混ぜ合わせ、バターミルクを加える。
  5. 3のボウルを4のボウルに加え、泡立て器で混ぜ合わせる。混ぜすぎないようにする。2で準備したスキレットに生地を流し入れ、20-25分、または表面がきつね色になり、端が黄金色になり、中心まで火が通るまで焼く。
  6. つまようじで中まで焼けているか確認する。バター、蜂蜜などお好みのものを添えていただく。
  • バターミルクがお勧めですが、無糖ヨーグルトとミルクを半々で代用できます。
  • 甘さを控えたい方は、黒砂糖を減らしてハラペーニョペッパー1本分(種は除く)をみじん切りにしたものを加えてください。
  • ぴったりラップをして室温で1週間保存、冷凍保存もできます。

バナナプディング

デザートのバナナプディングは、南部の多くの家庭で親しまれている伝統的な一品です。私にとっても特別な思い出が詰まったデザートで、義理の家族であるノーマおばさんから受け継いだ大切なレシピがあります。彼女がこのレシピを託してくれたのは、最後に一緒に過ごしたホリデーのとき。「大切にしてね」と言って手渡されたその瞬間は、今でも鮮明に覚えています。

ノーマおばさんが家族の集まりや特別な日に作るバナナプディングはいつも大人気で、皆がレシピを知りたがるほどでした。でも彼女は、「これは私の秘密」と言って笑顔で教えなかったのです(笑)。それでも、おばさんは日本の文化や人々が大好きだったので、こうして彼女のレシピを皆さんと共有することを、きっと喜んでくれると思います。

*写真では、バニラウエハースではなく、クッキーを使っています。

クッキーをのせたバナナプディング

クッキーをのせたバナナプディング

材料

  • ヘビークリーム(生クリーム)1カップ
  • 粉砂糖 大さじ1(お好みで加減してください)
  • バニラエッセンス 小さじ1
  • コンデンスミルク(加糖)1缶(14オンス、約390グラム)
  • 柔らかくしたクリームチーズ 1パック(8オンス、約225グラム)
  • 牛乳 2カップ
  • フレンチバニラ プリンミックス 1箱(5オンス、約140グラムのもの)
  • スライスしたバナナ 8~10本
  • バニラウエハース1パック(16オンス、約450グラム)(半分は砕く)
プディングの材料はなめらかにミックス

プディングの材料はなめらかにミックス

作り方

  1. 生クリーム、粉砂糖、バニラエッセンスを冷やしたボウルに入れ、電動ミキサーでつのが立つまで泡立てる。
  2. 牛乳とプリンミックスを大きめのボウルに入れ、ミキサーで2分間まぜる。
  3. 別のボウルにクリームチーズとコンデンスミルクを入れ、なめらかになるまで混ぜる。バニラを入れ、1の生クリームを切るように混ぜる。
  4. 3のクリームチーズを2に加え、切るようによく混ぜる。
  5. 13x9x2インチ(約32.5×22.5×5センチ)のガラス製のディッシュの底にクッキーの半分を並べ、その上に切ったバナナを並べる。4をその上にいれ、残りの砕いたクッキーで飾る。冷蔵庫で冷やす。

料理を通じてその人の思い出が生き続け、次の世代に伝わることは、何より素敵なことだと感じています。


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