ルバーブケーキ
ルバーブとは?
今回ご紹介するのは、ドイツのベルリンで教えていただいたルバーブケーキです。ルバーブは、欧米で広く食用されている野菜の一種で、アメリカのご家庭でもお馴染みの食材かもしれませんが、私はベルリンに住んで初めて知った食材でした。ベルリンでは初夏(4月中旬〜6月下旬)に出回る野菜で、野菜というよりは砂糖と煮て甘酸っぱいジャムにしたり、ケーキに入れたりと果物感覚で使う食材です。フキに似たその食材は葉には毒性があるとかで、お店では軸の部分のみを売っている場合がほとんどです。アメリカはもちろん、日本でも北海道や長野で栽培されているので、見つけたらぜひお試しください。
季節を味わう木村先生のお料理教室
さて、その野菜を使った美味しいタルトケーキを教えてくださったのは、在独30年の木村先生。器用にお料理や編み物をこなす心温かいお人柄の木村先生を慕って、主にドイツ永住の日本人友達の間で今も不定期にお料理教室や編み物の会が開かれています。ベルリンで出会った日本人女性は、お料理上手な方ばかり。厚い雲に覆われどんよりとしたベルリンの冬は長く、真冬は夕方4時にはすでに暗くなります。そんな中、木村先生の集まりで、特にクリスマスシーズンの始まりに教えていただき、友人とワイワイおしゃべりしながら作ったシュトレンやクッキーは、ドイツ文化体験だけでなく、長い冬のドイツ生活に彩りを添え、手作りのぬくもり、お台所の楽しさを再発見させてくれました。
今回の食材であるルバーブは、その長い冬が終わりを告げ、オープンカフェが楽しめる季節の到来を感じられるもの。春の訪れに心踊らせたかと思うと、早くも初夏を感じる嬉しい季節の食材です。
ルバーブケーキ 24cm 丸型1台分
タルト生地
- 無塩バター 90g
- 砂糖 50g
- *バニラシュガー 1袋(0.32oz/9g)
- 卵 1
- 小麦粉 150g
- 塩 少々
- 室温に戻したバターを泡立て器で混ぜ、クリーム状にする。
- 砂糖を加え、さらに混ぜる。
- クリーム状になったら、溶き卵を少しずつ加え混ぜ合わせる。
- 小麦粉と塩を加え、ヘラでまぜてひとかたまりにする。
- 30分ほどねかせる。
シュトロイゼル (ケーキの上にのせるそぼろ状の生地)
- 無塩バター 40g
- 砂糖 40g
- 小麦粉 50g
- アーモンドパウダー 40g
- 室温に戻したバターを泡立て器で混ぜ、クリーム状にする。
- 砂糖を加え、さらに混ぜる。
- クリーム状になったら、アーモンドパウダーと小麦粉を加えてヘラで混ぜる。そぼろ状にしておく。
ルバーブ
- ルバーブ 750g
- 砂糖 40g
- レモン汁 大さじ1
- 生クリーム 150cc
- 卵 2個
- 砂糖 40g
- *バニラシュガー 1袋(1.88oz/9g)
- コーンスターチ 大さじ1
- ルバーブは、洗って汚れを取り除き、1cm幅の小口切りにする。
- ボールに切ったルバーブと砂糖とレモン汁を入れ混ぜ、30分置いておく。
- 別のボールに、生クリーム、卵、コーンスターチ、砂糖を加え混ぜる。
仕上げ
- タルト生地を丸形に伸ばして、ふちの高さが3cmほどになるよう敷き詰める。
- 水気を切ったルバーブを敷き詰める。
- シュトロイゼルをまんべんなくふりかける。
- 「ルバーブ」の 3.で用意した卵液を流し入れる。
- 180℃(温風の場合は170℃)に予熱したオーブンで45〜60分焼く。焦げ色がつきそうならアルミホイルをかぶせる。
- 焼きあがったら冷まし、完全に冷めてから型から取り出す。
好みでホイップクリーム(分量外)を添えて召し上がれ!
*バニラシュガーは、アメリカでは、ネットやWalmartなどでドイツで使用していたDr. OetkerブランドのVanilla Sugarが売っています。日本でもネットで手に入るようです。なければ、砂糖9gにバニラオイルやバニラエッセンス(香りはオイルに多少劣ります)を少々ふりかけて代用してもOKです。
木村先生のおまけレシピ
余ったルバーブは、アイスやヨーグルトにかけて食べると美味しいコンポートにしてみては?ルバーブを小口切りにして重量の20-30%(好みで)の砂糖を入れて柔らかくなるまで煮てください。ジャムと同じで冷えると温かい時よりとろみがつきます。ジャムより砂糖が少ないから日持ちは冷蔵庫で2-3日ぐらいです。
夫の転勤に伴い東アジア、アメリカ、ドイツを転々と。趣味は、陶芸と旅行。2児の母。