コロナから学んだこと

ワイキキから見たダイアモンド・ヘッド

ワイキキから見たダイアモンド・ヘッド

怒涛の2020年が終わり、期待を膨らませて始まった2021年も何だかパッとしないまま始まり、日本ではオリンピックの開催が危ぶまれ、暗いまま続くのかと思っていたところにワクチン接種のニュース。

真っ暗なトンネルの中に一筋の明かりには見えたものの、米国籍になった私は帰省したくてもまだ日本へ入国が出来ない状況です。とは言え、コロナ禍の「お陰様で」この1年の間に得たこともあるはず。元々脳天気な性格な私ですが、ここは「Glass half empty」ではなく「Glass half full」と見て、コロナ禍だから得られた事を自分なりに考えてみたいと思います。

Blessing in disguise とはこのことか?

2018年、2019年と、ほぼ休みなしで仕事をこなし、家庭生活顧みず、家事もほとんどほったらかしていました。つまり、これまで全力疾走していたところへ急ブレーキがかけられ、完全にストップ。昨年3月中旬にはハワイもロックダウンになったので、オフィスへ行くことが出来なくなりました。

それに伴い思いがけず与えられた時間。そうすると、これまでスケジュールに追いまくられていた私は、1日を家で過ごす計画をしなければならなくなった訳です。元々じっとしていられない私は最初慣れなくて、正直戸惑いました。でも結果的に、朝はニュースを観ながらゆっくりコーヒーを飲むことを覚え、自分の目が覚めて行くのと一緒に緩やかに1日がスタートし始めました。日中にのんびりと献立を用意して3食を家で作り、これまで時間がなくて作れなかったメニューにも挑戦し始めました。

それだけではなく、時間に追われて急かされることなくゆっくり静かに座る時間が出来たことで、自分の生活や人生を振り返るきっかけにもなりました。まあ、半世紀を過ぎると、そろそろ人生第2章をどう過ごすかを考えなければならない年齢でもあります。溜めていた書類の整理をしてみたり、主人や義母の医師や薬の情報をアップデートしたり、終活準備とまでは行かずともこれから重要になってくる事項に目を向ける心と時間の余裕が出来たことは確かです。

今だからチャレンジ?

特に新しいことを始めたということではありませんが、年齢的にそろそろ体のメンテも本格的に行動しないと「行く末はガチガチの体になるぞ!」と自分に鞭打ち、まずはフィジカル・セラピーに通って、効率的なストレッチを教えてもらいました。

きっかけは「のたうち回る程」痛い筋肉の攣り。両足のふくらはぎと脛(すね)の両方が一度に攣って、夜中に叩き起こされたのは1晩や2晩ではなかったです。結局、寒さのせいだけではなく、気づかない間に足首や膝下の筋肉が、特にこの1年ですっかり硬くなっていたのが原因の様でした。今は毎晩、ちゃんとストレッチしてから寝るのでほとんど攣りがありません。Thank goodness!次は本格的にヨガを習うかな〜、なんて呑気に考えています。

New Norm?

「コロナ前は・・・」というフレーズは、きっと通用しなくなります。後ろを振り返っても仕方ないです。日本からお越しになる生徒・学生や専門家の方たちのハワイでの研修に関する手配関連を取り扱っていますが、「例年は・・・」という言い方をしていましたが、好むとか好まずにかかわらず新しい時代になり、コロナと共存する覚悟で対応して行かなければこれからは通用しなくなると思います。

裏オアフにある古代の魚養殖池

裏オアフにある古代の魚養殖池

という事は、斬新である必要はなく、既成概念を捨てて、今与えられている条件の中でどれだけ有効的にそして安全に、生徒・学生にハワイを訪問してもらえて、さらに有意義な研修を提供出来るかが勝負だと思っています。

これは生活上にも通用することで、マスク使用が Must ならばそれはそれで受け止めるし、密が避けられなければある程度に抑えるなど、やり方を変えて順応して行かなければならないのだと思います。古い頭では先に進めません。

福岡の中学生がハワイ島の福岡県人会と交流しました

福岡の中学生がハワイ島の福岡県人会と交流しました

終わりに・・・

“Don’t know what you got till it’s gone…”の歌詞ではないですが、これまで何とも思わず、普通だ、当たり前だと感じていた物や事が一気に消えてしまった瞬間、それらに対する感謝を再確認した様な気がします。観光客がいなくなって本来の美が戻ったビーチや山を考えると、どうしてこれまで自然が訴えていた悲しみや苦しみが人間には伝わって来なかったのだろう、と罪悪感さえ感じてしまいます。

人間にしてみれば、何の制限もなく普通に人と会い、一緒にご飯を食べたり飲んだりしながらおしゃべりをしていたことがある日突然禁止されてしまったため、孤独感や閉塞感を感じざるを得ない結果になりました。Zoomなどのテクノロジーのお陰で距離感を感じさせない安心・安全な交流も構築して成功していますが、それでも面と向かって実際に人と会える歓びには変えられません。

世界中どこにいても、安心して移動が出来る日が早く来ることを切に祈ります。お辞儀のご挨拶も素晴らしいことですが、ハワイのローカルとしては「アロハ」と声をかけて相手をハグしてこそ、ハワイらしさを感じていただけるのですから!



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